2022年9月12日週の為替相場(米ドル/日本円・ユーロ/米ドル・ユーロ/日本円)のおさらいと、2022年9月19日週の注目指標について考察をまとめてみました。
2022年9月12日週の為替相場について
注目されていた経済指標・イベント
- 9月12日
【イギリス】 7月次国内総生産(GDP) 前月比 - 9月13日
【イギリス】 失業率
【アメリカ】 8月消費者物価指数(CPI) - 9月14日
【イギリス】8月消費者物価指数(CPI)
【アメリカ】8月卸売物価指数(PPI) - 9月15日
【アメリカ】小売売上高 - 9月16日
【イギリス】小売売上高
【アメリカ】ミシガン大学消費者態度指数
これらのイベントのほかに、9月13日のアメリカCPIの結果を受けて、9月14日(水)に米ドル円が145円を目前としたとき、日銀がレートチェックを行うとの報道があり、144円後半にあったレートは142円後半まで下落しました。
チャート概況
米ドル/日本円

9月12日週明け米ドル円は、インフレ鈍化期待で下落傾向にありましたが、9月13日のアメリカCPIの発表では結果が予想を上回る結果となり、インフレ鈍化がみられなかったため瞬間的に約3円上昇しました。
しかし、翌日の9月14日には米ドル円が145円目前に迫ると、日銀がレートチェックを行うとの報道で米ドル円は2円下落し、その後の米ドル円は様子見の地合いで週末までレンジが続きました。
ユーロ/米ドル

先々週のECB理事会でのタカ派姿勢と利上げ加速期待でユーロ高だったユーロドルですが、アメリカCPIの結果を受けてドル高相場となり、ユーロは急落しました。その後、また以前のようなパリティ(1.0000)を跨いだレンジを続けています。
ユーロ/日本円

基本的にユーロ高ではありますが、アメリカCPIで円売りが加速した翌日に日銀がレートチェックを行う報道から一気に円買いが起こったため、連れられる形でユーロ円は下落しました。その後、様子見の地合いでレンジが継続されています。
2022年9月19日週の注目経済イベント
- 9月21日
- アメリカ アメリカ連邦公開市場委員会(FOMC) 政策金利発表
パウエルFRB議長、定例記者会見 - 9月22日
日本 日銀金融政策決定会合 政策金利発表
黒田日銀総裁、定例記者会見 - 9月23日
フランス 製造業購買担当者景気指数(PMI) 速報値
サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 速報値
ドイツ 製造業購買担当者景気指数(PMI) 速報値
サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 速報値
ユーロ 製造業購買担当者景気指数(PMI) 速報値
サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 速報値
イギリス 製造業購買担当者景気指数(PMI) 速報値
サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 速報値
アメリカ 製造業購買担当者景気指数(PMI) 速報値
サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 速報値
9月19日週は、21日にFOMC、22日に日銀金融政策決定会合、23日に各国でPMIの発表があります。
FOMCでは、ドットチャートといった経済見通しが発表されるのでかなり大きな値動きになることが予想されます。
アメリカCPIの結果を受けて利上げペースの加速が期待されるFOMC
今回のアメリカCPIでは、インフレ鈍化が期待されていたのにも関わらず予想を裏切る結果となり、さらなる利上げが期待されています。今回のFOMCで100bpの利上げもあるのか?という噂話もありますが、執筆時点のFedWatchでは、75bpの利上げ織り込み度が80%を超えているため、100bpの利上げは無さそうですよね。万が一があるので断言はできませんが…。
日本は金融緩和をやめられないので、金融政策差からさらなるドル高が予想されると思いますが、145円を目前に口先介入が入るため145円の上値も重たく、アメリカのインフレによるドル高地合いのため143円より下は底堅さが目立ちます。
それぞれ発表される内容によって流れが変わる可能性がありますし、9月19日週はシルバーウィーク真っ只中のため市場参加者の少なさで流動性がさらに低くなるので、気が抜けない地合いが続きそうですね。