昨夜行われた2022年2月のBOE政策金利発表とECB政策金利発表が想定外の動きを見せたので、備忘録としてレポを書きたいと思います。
今回のBOE政策金利発表とECB政策金利発表で注目すべき点をまとめた記事もありますので、こちらもあわせて読んでくれると嬉しいです。

2022年2月BOE政策金利発表の結果
2022年2月のBOE政策金利発表の結果は、以下の通りです。
政策金利
0.25%から0.5%に引き上げ
金融政策
QT(Quantitative Tightening:量的引き締め)を3月から開始
2022~2023年で700億ポンドの再投資も行わない方針を固め、政策金利が1%を迎えた時点で売却することを検討している。
社債買い入れについても2023年末までにゼロにする方針。
当時のポンドドルの様子

MPCメンバー4名が0.5%の利上げに投票したことが明らかになり、ポンドは1.3625まで上昇。しかし、ベイリー総裁は「金利が長期間にわたって上昇することが必然だと考えるのは誤りだろう」と述べ、慎重な姿勢からポンドは元の1.3560の水準まで反落した。
詳しいニュースはこちらを参照してください。
英中銀、政策金利を0.50%に引き上げも判断割れる QTも開始
[ロンドン 3日 ロイター] – イングランド銀行(英中央銀行)は3日、金融政策委員9人のうち5人の賛成多数で政策金利を0.25%から0.50%に引き上げると決定した。インフレ高進が懸念されるなか、4人は0.50%ポイントの利上げを主張した。
2022年2月ECB政策金利発表の結果
2022年2月ECB政策金利発表の結果は以下の通りです。
政策金利
0.00%のまま据え置き。
金融政策
金融政策については現状維持。
PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)は、2022年3月末まで実施。
APP(資産購入プログラム)は、利上げの直前まで実施。
またAPPに関しては、PEPPが2022年3月末の終了に伴い
- 2022年4~6月度:月額400億ユーロ買い入れ
- 2022年7~9月度:月額300億ユーロ買い入れ
となっています。
当時のユーロドルの様子

ECB政策金利発表直後、政策金利や現行の金融政策については現状維持との発表でしたが、ラガルド総裁の「インフレ見通しに対するリスクは上向きに傾いている」という発言からタカ派と捉えられ、最大で140pips上昇。
さらに昨夜の影響からユーロドルは現在も上昇中。
詳しいニュースはこちらを参照してください。
ECB現状維持、年内利上げ排除せず インフレリスク増大認める
[フランクフルト 3日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)は3日、主要政策金利を予想通り据え置いた。インフレ率が過去最高に達する中でも当面は大規模な刺激策を維持する。同時にインフレリスクが増大していることを認め、年内に利上げに動く可能性を排除せず、ハト派スタンスからの転換が鮮明となった。
2022年2月のBOEとECBを終えて
今回行われたBOE政策金利発表とECB政策金利発表は、予想外でした。
特にECB政策金利発表は、以前までハト姿勢だったECB理事会がかなりのタカ派姿勢だったので、ユーロドルが大きく上昇したことにはとても驚きました。
今までテーマが薄かったユーロですが、今回のECB政策金利発表で意外な一面が見えました。
利上げするまでの相場が一番おいしいので、今後はユーロドルのトレードも積極的に取り入れていこうと思います。